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2024 年 9 月 7 日(土)シビックテックってなんだろう?を知って体験するイベント アーバンデータチャレンジ 2024 キックオフイベント埼玉拠点 開催レポート

テクノロジーが苦手だったり、馴染みがなかったりする人たちでも参加できるように、シビックテッ クさいたまでは、日ごろから「入門編」「初心者向け」として、勉強会やイベントを開催しています。

2024 年 9 月 5 日には、シビックテックを知ってもらうための「シビックテックを学ぶ入門イベント」 をさいたま市大宮区「エムズスクエア(武蔵野銀行本店 2 階)」で開催しました。

2024 年 9 月 7 日(土)シビックテックってなんだろう?を知って体験するイベント アーバンデータチャレンジ 2024 キックオフイベント埼玉拠点

アーバンデータチャレンジ(UDC)2024 埼玉拠点のキックオフイベントを兼ねていることから、UDC 事務局の小俣博司さんにお越しいただき、世界や日本の事例をもとに、シビックテックとはなにか? をわかりやすく伝えていただきました。

小俣博司さん 一般社団法人 シビックテックジャパン 代表理事 東京大学空間情報科学研究センター 特任研究員

「埼玉でなにができるか?を考える」アイデアワークショップにつなげるために、さいたま市内で活 動をする 3 名に話題提供として、次のテーマでお話をしていただきました。

  • 公園で! 冨田かおりさん(認定 NPO 法人さいたまユースサポートネット)
  • 選挙で! 北野陽子さん(任意団体エルワイス)
  • 防災で! 大野さやかさん(埼玉県イツモ防災インストラクター)

『公園で!』

さいたま市内は、子育て世代の人口が急激に増え、1 人あたりの緑地面積が全国平均よ り少なく、市⺠が自由に使える公園がほとんどありません。新築マンションや戶建ても密集している ため、騒音に厳しく、ボール遊びが禁止されている公園も多いのが現状です。 現状を改善するためには、今ある公園がどう使われて、どう市⺠が困っているのかを“見える化”する 必要があり、そこにシビックテックのチカラを利用できないか?という投げかけがありました。

『選挙で!』

昨年行われた「さいたま市議会選挙」では、候補比較のための情報が少なく、候補選びが 難しかったという声が多く聞かれました。また選ばれた議員の普段の活動についても、議員のホーム ページや報告書など限られた場でしか目にすることが出来ません。他地域の事例を参考に、さいたま 市でもなにか作れたら!という提案がありました。

『防災で!』

大地震への危機感はあるものの、一方で住んでいる地域にどのくらいの備蓄品があるか? 避難環境が整っているか?など、実は分かっていないのが現状です。また、市⺠の防災への意識が高 まっているとはいえ、まだ十分ではありません。防災に関するオープンデータを使い、市⺠の防災意 識を高めることができるのではないか?という話題提供がありました。

アイデアワークショップ

最後に、「公園」「選挙」「防災」3 つのグループに分かれてもらい、「埼玉でなにができるか?」を考え るアイデアワークショップを行いました。

「公園」では、“やっていいこと”の情報だけを掲載するのではなく、“やってはいけないこと”をすべ て掲載することで、いかに公園の利用が制限されているかを可視化するというアイデアがあがりまし た。「選挙」では、若い人からの「文章は 3 行まで、動画は 1 分まで」という率直な意見があり、情報 発信の方法について考えさせられる場面がありました。「防災」では、地域全体の防災を考えたり、す べての情報を把握したりするのは難しいうえに、自分ごととして捉えにくいので、PTA・学校・自治会・クラブ活動など、小さなコミュニティそれぞれの特徴をふまえて、役割をもたせるような仕組み が必要ではないか?という意見があがりました。

シビックテックさいたまでは、今後も地域の人たちの身近な問題意識を洗い出し、それを具現化する ためのサポートを続けていきます。

<共催>アーバンデータチャレンジ 2024 実行委員会

<後援>さいたま市

<協力>一般社団法人コード・フォー・ジャパン、株式会社武蔵野銀行

レポート:シビックテックさいたま 桑原

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